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ネコリパブリック首相 河瀬麻花さんインタビュー#2 「ハッピーネコサイクルで、楽しく猫助け」 | LEONIMAL リオニマル
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遊びにくることが保護猫たちの支援になる、新しい猫カフェ「ネコリパブリック」。全国7店舗を運営し、ますます活動の幅を広げているネコリパブリック首相の河瀬さんに、保護猫活動の根底にある素敵な考えをうかがいました。誰もが支援できるきっかけ作りはLEONIMALの考えにも通じるものがあります。(ネコリパブリック東京中野店にて)

第二回は河瀬さんが提唱されている、保護猫を助ける「ハッピーネコサイクル」についてのお話です。猫に関わる経済活動から生まれる利益を、ほんのちょこっと猫助けに使うことで素敵なサイクルを描く、ネコリパブリックの取り組みについてお届けします。
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LEONIMAL(以下 LE):ネコリパブリックは現在、全国に7店舗(岐阜店、大阪心斎橋店、東京お茶の水店、中野店、池袋店、愛知江南店、広島店)ありますが、各地域の特性を出したりとか、そもそも出店するというのも大変なことですよね?

河瀬麻花さん(以下 河瀬):これはね、本当にご縁に恵まれているんです。最初の岐阜店は、県内に猫カフェがなかったのでお客様が殺到して、里親もすごい勢いで決まっていって。なんといきなり猫不足になったんですよ!

LE:ええ? 猫不足の猫カフェ(笑)

河瀬:そう、3匹しかいなくって。これって家やん!みたいな。そうしたらその頃、大阪で57匹猫を飼っていた方が急死されて、エサはあげに行っているけど、里親探しが進まないっていうブログを見て。

LE:57匹ですか!

河瀬:そう。それで何匹か引き取れるかもしれないと思って現場に行ったんです。心斎橋筋商店街のビルの3階で。それが全部保護猫だったのでみんなワクチンが打ってあって、避妊去勢手術も済んでいる。ただ人馴れしていないだけだったんですね。まず6匹を岐阜に連れて行って、その後も6匹連れて行ったんですが、なにしろ57匹もいるので埒が明かないんですよね。場所が繁華街の一室だったので、ここをネコリパにしたら? ってことで相続人さんからOKをいただいて。岐阜を開店してから半年もしないうちに、大阪心斎橋店をオープンしたんです。
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LE:河瀬さんに猫を引き寄せる力があるんですね、きっと。

河瀬:ただそこも2年契約だったので、早めに次の物件探さなくちゃと思って、そのことをFacebookに投稿したら、不動産屋さんを紹介してもらえて。それが今の5階建てのビルだったんです。でも5階建てビルを丸ごと一棟借りるにはお金も相当かかるので、銀行から借入れするのと同時に、クラウドファンディングも始めました。そこでもまた、たくさんのファンの方たちに支えられて「ネコビル」が実現したんです!
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LE:自走できる猫カフェに込められた意図って何ですか?

河瀬:保護猫活動って、みんな何かの犠牲のうえに成り立っているんです。一方で、猫グッズの販売とか、猫に関わる商売でビジネスをしている人もいる。だからこの世の中で、猫に関わる経済活動から生まれる利益を、ほんのちょこっと猫助けに使うことで、とても素敵なサイクルになるに違いないって思って。これを「ハッピーネコサイクル」って呼んでるんですけど。

LE:たしかに猫をモチーフにしたグッズって、種類も豊富だし人気ありますよね。

河瀬:そう。だから利益を少しずつもらって、その利益で猫を助けることができたら、きっと殺処分をゼロにできたり、不幸な猫を救えると思う。不幸な猫を救おうと思うと、どうしてもお金がかかるし、人手もかかる。とにかくコストがかかるんですよ。そのコストをまかなえる利益を猫に関わる経済活動で生むことができれば、三方良しどころか、八方くらい良いんじゃないかって。

LE:まさに「ハッピーネコサイクル」ですね!
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河瀬:寄付はもちろんありがたいですし、それは猫たちのために使わせていただくんですが、でもそれだけに頼ってしまうと、新しいことに挑戦したり、新しいことを生み出すのには限界があるんです。皆様から想いのあるお金を受け取っているわけですから、その想いに応えなきゃいけない。だから寄付は猫たちのために使って、自分たちのやりたいことは自分たちで稼ぐ。新しいプロジェクトや仕組みを作る時は、自分たちのお金でやっていく、というのは変わらないんです。

LE:来店されるお客さんもそういう河瀬さんの考えに共感してくれてるんでしょうね。

河瀬:ありがたいことに、ここに来られるお客さんも猫たちのためを思って来店してくれて、心優しい人が多いんです。みんな役に立ちたい思いが強くて。ネコリパは「猫助け」という共通目標を、お店とお客さんが共有できるのが一番いいところなんです。


ネコリパブリックが描くハッピーネコサイクルが、お客様・ファンの皆様を巻き込み、次のサイクルへと続いていく。大阪でのエピソードはそれを象徴するお話でした。
次回はネコリパブリックにやってきて、やがて新たな里親さんのもとに旅立っていく猫たちの物語をお届けします。

河瀬 麻花(かわせ あさか)さん
自走型保護猫カフェ「ネコリパブリック」首相。
2022年2月22日までに日本の猫の殺処分数をゼロにすることを目指し、猫カフェで保護猫の里親探しを行ないながら、猫と人との新しいライフスタイルを提案している。ネコリパブリックは全国に7店舗(岐阜店・大阪心斎橋店・東京お茶の水店・中野店・池袋店・愛知江南店・広島店)を展開中。

ネコリパ本、好評発売中!!
『ネコリパブリック式楽しい猫助け』

http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309277936/

出版社: 河出書房新社
著 者:河瀬麻花
定 価:1,400円+税
すべての猫に安心して眠れる場所とお腹いっぱいになれる幸せを与えるために…。2022年2月22日までに猫の殺処分ゼロを目指す楽しくて新しい“自走型保護猫カフェ”とは? 猫を愛するすべての人に知ってほしい、あなたにもできる猫助け本です。