2022年2月22日までに、行政による日本の猫の殺処分ゼロを目指して、精力的に活動するネコリパブリック首相の河瀬さん。実現までに乗り越えなければならない課題は多くありますが、でも、ほんのちょっとの意識改革で変わるのかもしれません。河瀬さんが熱い想いを語ってくれました。(ネコリパブリック東京中野店にて)
LEONIMAL(以下 LE):猫を保護する側、預ける側についてどう思いますか?
河瀬麻花さん(以下 河瀬):ひとつの命として、家族として、受け入れてほしいですね。そして家族になったからには最期まで看取る覚悟を持ってほしいです。手放すのにはいろんな理由があるかもしれないけど、命を切り捨てる理由にはなりません。難題でも乗り越えて、家族として最期まで看取る覚悟を持てば、不幸な猫はいなくなる。悲しいことに、命を軽んじている方が一部いらっしゃることが問題だと思います。
LE:野良猫も多くいますよね。
河瀬:捨てられる猫(保護猫)と野良猫はまた別なんです。野良猫は環境問題と一緒で、社会全体でみんなが解決していく問題。猫好きの人だけで解決することではなくて。野良猫って家猫が捨てられて繁殖しているケースがほとんどです。捨てられている猫の原因は、人間にあるんです。
LE:そうですね。
河瀬:でも興味がない人がほとんどですよね? そういう人たちに興味を持ってもらうきっかけ作りを今後もしていきたいんです。保護猫活動をしている方々と、興味がない人たちの架け橋になりたいって思うんですよ。
LE:河瀬さんはすでに、かなり精力的に活動されていると思いますが。
河瀬:ええ。全然関係ない場に呼ばれても行くようにして、とにかく猫の話をします。例えば、創業支援の講義とかで商工会議所で話すときも、全然ビジネスの話はせずに野良猫問題の話をしたり(笑)。大学の講義でも、野良猫問題の話をして、大学生たちの心に爪跡を残してます。
LE:どんな話をされるんですか?
河瀬:興味がない人が、猫を殺してるのと一緒だよって。無関心・無知が一番の悪です。「無関心で無知でいることを恥じよ!」みたいことも言っちゃいます(笑)。でも中には、保護猫の活動してみたかったけど、やり方がわからなかったという人もいるんです。だから、機会さえあればあちこち出かけて行って啓蒙活動をしています。
LE:現在、丸井中野店には期間限定のネコリパのショップが出ていますよね。
河瀬:はい。これもね、ただの猫グッズを販売しているお店かと思いきや、来店した方に保護猫について考えるポイントを作っていて、そこが狙いなんですよ。
LE:リオニマルの『フリーランドリー』も販売していただいて、ありがとうございます!
河瀬:お店でも大人気だし、私も普通に使ってます。防災キャリーバッグ『GRAMP』はスタッフがもっと欲しいとキャーキャー騒いで
ます。私、自宅では猫2匹飼っているんですが、そのうち1匹は8キロもあるからリュックで背負えるのはいいですよね!
LE:8キロまで大丈夫ですからね!
河瀬:GRAMPはお店でも扱いたいです! サンプルを置いておいて、欲しいお客さんに発送してもらえるといいな。
LE:防災BOOKもぜひ! 今後の活動は?
河瀬:保護猫もいきなり50匹とかになると、シェルターや保護猫カフェでは対応しきれなくなる。そうしたときに、保護猫カフェのクラウド化というか。オフィスとか高齢者施設とかに2~3匹ずつ保護猫がいるのもいいなと思うんです。喫煙ルームがあるなら、猫部屋があってもいいじゃないですか? 衛生面の問題をクリアにすれば、病院や学校に保護猫カフェがあって猫とふれあえる場があるのはいいと思うんです。
LE:自宅でペットを飼えない人でも、ふれあいの場所があるのはいいですよね。
河瀬:あとは移動型の猫バスを作りたい! 学校とかイベント会場とか、コンテナ1個分で巡回できるような。ふだんから保護猫が生活していて、ゆっくりと各地を移動していって。そうやって、猫との出会いの場がもっと増えればいいなと思います。
LE:楽しそうですね~!
河瀬:LEONIMALとも一緒にイベントやったり、コラボしたいですよ!
LE:ぜひやりたいです!
河瀬:さっそくプロジェクト立ち上げましょう(笑)
河瀬 麻花(かわせ あさか)さん
自走型保護猫カフェ「ネコリパブリック」首相。
2022年2月22日までに日本の猫の殺処分数をゼロにすることを目指し、猫カフェで保護猫の里親探しを行ないながら、猫と人との新しいライフスタイルを提案している。ネコリパブリックは全国に7店舗(岐阜店・大阪心斎橋店・東京お茶の水店・中野店・池袋店・愛知江南店・広島店)を展開中。
ネコリパ本、好評発売中!!
『ネコリパブリック式楽しい猫助け』
http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309277936/
出版社: 河出書房新社
著 者:河瀬麻花
定 価:1,400円+税
すべての猫に安心して眠れる場所とお腹いっぱいになれる幸せを与えるために…。2022年2月22日までに猫の殺処分ゼロを目指す楽しくて新しい“自走型保護猫カフェ”とは? 猫を愛するすべての人に知ってほしい、あなたにもできる猫助け本です。